エーゲ海の絶景と美しい神殿を同時に楽しめると、ギリシアの旅行先として人気のスニオン岬。
趣味の登山の際も「登山の目的はピークハントときれいな景色!」というくらい景色好きの私は、海神ポセイドンに捧げられた神殿を訪れるべく、2018年10月24日、スニオン岬に向かった。
出発と道中の風景
ギリシア旅行ではおなじみのKTELの「Athens Bus Station Terminal B」から始発の7:05のバスに乗車。スニオン岬までの運賃は往復で12.5ユーロだった。
事前にチケットを購入するのではなく、バスの中で係員が巡回して運賃を回収していくシステムだ。
バス車内では無料のWi-Fiが完備されており、SNSやGoogleを使うのに全く支障はなかった。
それまでの写真を整理したり、X(旧Twitter)にアップしたりしつつ、右手に広がる美しい海岸線を楽しみながらスニオン岬に近づいていった。
ちなみにもう一つ山沿いのコースをたどるバスもありますが、海沿いの方が景色が楽しめるということで今回はこちらを選んだ。
スニオン岬到着と散策
8:50頃、スニオン岬のバス停に到着。
ポセイドン神殿への入場は9:00からなので、付近を散策することに。
神殿の左側には海に向かって突き出た場所があり、そこから下へ降りていくと、神殿と海を同時に写真に収めることができるスポットを発見。
少し早く着いて得した気分になった。
美しく、荘厳なポセイドン神殿
9:00過ぎにチケットを購入し、ポセイドン神殿へ向かった。
通常の入場料は8ユーロだが、学生証を提示すると半額になる。ギリシア旅行では意外と学割を使う機会が少なかったため、ここで使えたのは幸運だった。
ゲートから神殿まではすぐ近く。現在は円柱だけが残り原型をとどめていないポセイドン神殿だが、朝日に照らされたその姿は荘厳で、まさに海神にふさわしいものだった。
眼下に広がるエーゲ海を見下ろすスニオン岬のポセイドン神殿。後日、ミコノス島に向かうフェリーからも、その壮大な姿を遠くに確認することができた。
古代ギリシア人と海神ポセイドン
地中海各地に乗り出して交易をおこなってきた古代ギリシア人にとって航海とは、生活の糧であると同時に危険な旅路でもあった。
海神ポセイドンは最高神ゼウスの次兄にあたり、非常に気性の激しい神だ。それは、時に船乗りたちを無慈悲に襲う海の厳しさを象徴しているのだろう。
そしてスニオン岬の前を通る船乗りたちは神殿に向かって祈りを捧げ、荒ぶる神をなだめ、航海の安全を願ったのだろう。
ドーリア式の柱に支えられ、古代には立派であっただろう神殿をポセイドンに捧げたことからも、航海の無事を祈る古代ギリシア人の思いが伝わってくるようだ。
港町の風景と帰路
ポセイドン神殿から少し下った道からは、小さな湾に広がる港町を眺めることができた。
小さいながらも美しい港町。将来、家を建てるならこういう場所もいいかもしれない。ぼんやりとそんなことを考えながら、景色を眺めていた。
そんな風にして時間を過ごし、10:00のバスでアテネへ。
帰りのバス停には空港近くの港ラフィーナ行きのバスも停留するため、注意が必要だ。
行きに買ったチケットを見せ、今度は左手に海を眺めながら帰路についた。
地球の歩き方 A24 ギリシアとエーゲ海の島々&キプロス 2019-2020
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